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| 2038年に勃発した第三次世界大戦は、その約2年後各国の和解によって終結を迎えた。一部の権力者の利益の為に引き起こされたこの戦争は世界中を荒廃させ、終結後も世界に大きな傷跡を残し人々を苦しめた。その後、この過去の過ちを再び犯さないよう、世界中の国々を纏め上げる世界連邦政府が成立された。これにより各国の軍備は廃止され、それまで軍事費に費やされていた莫大な資金は復興と救済に当てられることとなった。 そして十数年後、汚染地域の未復興やその他いくつかの問題は残すものの、街並みや人々の生活レベルはほぼ戦前と同様にまで回復していた。 そんな中、政府はある問題に頭を抱えていた。人知を超える特殊な力を持つ人間『XENO:ゼノ』が現れ始めたのだ。ある者は念じるだけで物を自在に動かし、ある者は己の姿を獣へと転じることができた。 人間は異質な存在を排除したがる生き物だ。 彼らはその力故に恐れられ、次第に迫害の対象となっていった。 日々ゼノの処遇について審議される中、あの悲惨な事件は起きた。一人のゼノが力を暴走させ、自身の同級生を含めた生徒と教員の大多数を虐殺したのだ。この事件をきっかけに、ゼノを一般社会から排除すべきという世論が一層高まり、各地でデモなどの抗議活動が頻発する結果となった。 そしてついに、世界連邦政府は恐るべき強攻策に出る。 『覚醒者管理特別措置法』の施行である。 内容はゼノの人権剥奪による非人間化と、隔離施設への強制収容という惨いものであった。ついに連邦政府はゼノ迫害を公的に認めたのだ。この法の下、反抗したゼノは容赦無く殺され、庇護した者も同じく弾圧の対象となった。運良く追手を逃れた者はシェオルに身を潜め、いつ狩られるやも知れぬ恐怖と戦いながら生きていた。 そんな苛酷な状況の中で、自由を求め立ち上がった一人の少女がいた。少女の名は『綺咲』。彼女は反政府組織『暁ノ鳥』を創立し、人間政府に対し反旗を翻した。始めは小さな抵抗に過ぎなかった『暁ノ鳥』は次第に勢力を拡大し、政府も無視できない程大きな力となっていった。 結果的にこの反乱は、リーダー綺咲の突然の処刑によって『暁ノ鳥』側の敗北という形で結末を迎える。 彼女と政府の間に密約が交わされた、などという噂が囁かれているが、真偽の程は定かではない。 ただそれ以降、軍が表立ってシェオルを攻撃することは無かった―――― |
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